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電話当番について

電話当番の声・・・

 3、4年前(1996年頃)までは、これはぼく自身が自分でやっていた仕事でした。ところが、そのころ夏パテのせいもあったのか、高熱を出してダウン。その時、ぼくに代わって、空いている時間を埋めるひとを捜す役割を一手に引き受けてくれたひとがいました。ぼく自身が電話をかけようとすると、1時間に三人ぐらいにかけるのが精一杯です。それが、他の人だと、同じ時間で10人にも20人にもかけられるのです。
 機械的になるかもしれないけれど、そのひと一人にいつまでも頼っているわけにもいかないので、何人かで当番を組んで、”えんとこ”に必要な役割として位置づけることにしました。


 「電話当番」とは、遠藤さんの介助に入る方がいないときに、各介助者に電話をかけて介助を依頼する仕事です。一般的にはコーディネーターと呼ばれることが多いようで、福祉関係の団体の中には、この仕事を専門にする人を雇っているところもあります。そのため、この仕事に対する考え方・取り組み方は様々です。ここで紹介するケア生活くらぶのやりかたは、その中の一例です。もちろん、もっといい方法や各団体の取り組みで参考になるものがあれば、それもどんどん取り入れていくことになると思います。

 ◇電話かけ当番のIMPORTANT POINT
1.名簿の管理
 名簿が介助者探しの目的以外で使われることのないよう管理をきちんとしておきます。
2.電話かけ当番同士の伝達
 「その日は介助に入れない」と言った介助者に何度も電話してしまうことのないように、当番から次の当番へ情報を伝達するようにします。ちなみに、現在はノート及び口頭で伝達されています。
3.電話かけの前後に遠藤さんに確認・報告
 これから電話をかけるというとき、何日のどの時間帯に介助者がいないかを遠藤さんに確認し、入れる介助者が決まったら報告し、情報を絶えずえんとこに集中させています。
4.複数の電話かけ当番を用意しておく
 現在はこの形がとられています。6人体制で、2週間ごとに交代します。こうすれば一人に負担が集中することは避けられます。

 ◇電話かけで介助依頼するときのコツ
1.電話かけノ―トを作る
 介助予定表(インターネット上で管理している)と同じ日程表を作り、誰がいつ、何時に入っているかを把握し、また、自分が何月何日に誰に電話をしたかや、かけた人についての情報を書いておくと、遠藤さんヘの報告や、次の当番への伝達がしやすく、「入れない」と言っている介助者に何度もでんわしてしまうことがない。
 ※かける日程を見て配分を考えることも重要。毎日かかってくるのでは介助者も嫌になってしまう。
2.依頼する際に介助の状況を伝える
 「何月何日の何時から何時まで何人かけたけど見つからない」と遠慮せずに介助の状況をできるだけ具体的に伝える。
3.介助に入ってくれるかどうかは相手の決断にまかせる
4.その時間帯がダメな場合でも、先の都合や、今の相手の状況をきいておく

 3つの絶妙なバランスが結構難しいけどそれがうでの見せどころ

 ◇電話かけ当番の負担軽減のために協力してほしいこと
1.次に入れる日を介助予定表に記入して!
 これが1番ですねえ。
2.介助に入れる予定を教えて!(これが最初に書いた提案です。)
 机の上にファイルノートを用意しようと思います。それに2ヶ月分の予定を記入してもらえれば、それをもとに電話をかけることが出来ます。
 ※1 もし、「私は〇曜日に入れる」という人がいれば、当番に教えてください。何人かいればその中で交代でやれるし、また、当番が電話かけをしなくてもそのメンバー同士で決められます。遠藤さんの介助に入ってる人がそのメンバーに電話をかけることもできるのです。
 ※2 何人か集まれば、1ヶ月位を単位に表をつくって壁に貼っておこうと思います。そうすればメンバーが誰だかわかって連絡を取り合えるし、遠藤さんの介助に入っている人が、その表を見て電話をかけられると思います。

補足:電話かけをはじめとした「介助者探し」の負担を減らす方法として、自立生活センターによっては、利用者一人につき3人から4人の専従介助者を入れるところもあります。一週間を168時間として考えれば、一人あたり週42時間の労働となり一つの仕事として成り立ちます。高度な生活保障が実現している自治体の自立生活センターでは、こうした形で働いてくれる方を専従ヘルパーとして雇い、月にして30万円以上の給料を支払うことも不可能ではなくなっています。
 しかし、非常に安定した介助体制が期待できる反面、決まりきった人と顔を合わせることによるストレスが溜まることが考えられ(特に外出がままならない方)、また、少人数のため、誰か一人がリタイアすると代わりの人が見つかるまで利用者にも介助者にもかなりの負担がかかってしまうことも大いに考えられます。
 世田谷では専従も1〜2人雇うし、ボランティア的な形で不定期に来てくれる人にも介助に来てもらうという方法を取り入れる方が多いようです。もちろんこの場合は介助者探しの負担が常につきまとうわけですが・・・。
 いずれにせよ、本人が自分で考え、望んだ形を選択できるようにしていくのがあるべき姿だと思います。