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性的な欲求

 朝、夢を見ました。

 勃起して、すでに十分に硬くなっているペニスを、女性器に挿入しようとしているのです。
 夢だから、その相手が誰なのかもわからない。とにかく、見当をつけてその辺りを押してみると、亀頭がそこにうもれてゆく。その感覚に、妙なリアリティがありました。
 その後が何もないのだから、目がさめたあとでも、たいしてセクシャルにも感じなかった。そのまま気持ちがよくなって、ついに射精してしまう、などということもありませんでした。

 問題は、そんな感覚を、ぼくがどこで体験したかです。あまり覚えがない。でも、そこまでリアリティのある感覚は、たんなる想像だけでは、いかに夢の中とはいえ、けっして甦らせられないと思います。まして、そのたぐいの夢など、ぼくはいままでほとんど見たことがないのです。
 「だって、結婚生活の経験があるんでしょ?」という声が、どこかから聞こえてきそうです。でも、経験者ならお分かりでしょうが、そんなにいいセックスなど、なかなかできるものではありません。こちらがはやって、無理にいれてしまえば、そんな感覚はけっして得られません。なにせ、一方的なのだから…。
 夫婦の関係がよっぽどよくないと、これはほぼ得られない感覚です。

 仮に、入れるだけならOKよ、と言ってくれる女性がいたとしても(実際に、10年か15年の間には、一人や二人、そういう人もいたのですが…)、やはりそれは同じことです。心がそこにはないのだから、それこそ石鹸やオイルで、ごまかしてもらうしかありません。一度ぐらいはソープに行ってみようかと思ったこともあったし、遊び半分で出張ヘルスに電話をかけたこともあったけれど、結局はその気にならなかったので、やめてしまった。

 さきごろ、ぼくのホームページに作ってある「掲示板」に、“エロ川コナン”なる、自称40代の男性「障害」者から、メッセージがとどきました。とりわけ性的な欲求をどう処理しているか、ということに関する質問には、いやに力が入っていました。
 ぼくも、そのことに関しては、じつは考えつくしました。でも、ひとりでいくら考えたとしても、それは相手との関係の中でしか確かめられないことなのだから、今の時点でははっきりとは答えられません。ぼく自身、まだ模索中なのです。

 もし、とにかくたまりにたまっていて、生理的に切羽つまってそれをぬきたいだけなら、やはりソープにでも行くしかないでしょう。最近は障害者でもOKという看板を掲げたソープランドも、東京だったらたとえば歌舞伎町あたりに行けば、あるそうです。が、うっかりソープや出張ヘルスに話を持ち込んだら、障害者とわかったとたんに断られただけでなく、交渉を代行した介助者が怖いお兄さんたちにからまれるハメになった、という話も聞いています。
 こうしたことに関しては、言いたいこともあるので、また別の機会に、おりにふれて書いてみたいと思います。ぼく自身も、ひとつひとつ、解決をつけてゆきたい問題でもあるので…。

1999年11月11日