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「徹子の部屋」を訪問してきました

 「徹子の部屋」を訪問してきました。映画『えんとこ』の監督、伊勢真一とともに。番組の収録が行われたのは、7月19日のことでした。

 当日まで、ぼくはそのことについて何も考えないようにしていました。なるべくいつものとおりの調子でやろうと思っていたからです。
 事前にディレクターが来て、それなりに打ち合わせはできていました。正味22、3分の番組の中で、ぼくが言えることはさほど多くない、ということも、伝えてありました。しかし、ぼくはこれまでテレビ局のスタジオに入ったことなど一度もない。この番組の収録の仕方についても、まったくイメージできてはいませんでした。
 控え室に一時間ほどいて、「あと10分だよ」と言われたとき、なぜか急に緊張してしまったのも、あるいはやむを得ないことだったのかも知れません。ミーハー的な雑音には決してのらないつもりでいたのに。

 時間との追いかけっこは、ぼくの一番苦手とするところです。スタジオの床から約40センチほどの、いわばステージのように高くなったところにセットがあって、そこに黒柳徹子も現れ、その上でまずは最初のカウントダウン。基本的に撮り直しなしの一発勝負の番組収録の途中に、4回もコマーシャルタイムがあって、そのたびにカウントダウンが繰り返されるのです。そのたびに、ますます緊張が高まっていってしまう。
 収録はあっという間に終わっていました。あいだに何を聞かれて、それに何と返したのかさえ、ほとんど覚えていない状態でした。

 いのちそのものをまるごといかして生きる、というぼくの生き方の前提が、きわめて不鮮明にしか表現されていなかったこと、それにひと(他人、とりわけ専門家?)や政治に頼るのではなく、自分たちの責任で未来をきり拓いてゆく、ということの積極的な意味が、徹子さんに十分に理解されていなかったことなど、それらを残念に思ったのは、7月30日に放送された番組を見たあとのことでした。
 事前の打ち合わせを、もっと丁寧に行っていたら、はたして何とかなっていたでしょうか? …ぼくには必ずしも、そうとは思えません。

 ここが難しいところ。

 まあ、車椅子の乙武くん(『五体不満足』の著者。早大生)があれだけ活躍しているのだから、ストレッチャーに乗ったこんなおじさんもいるよ、と自分の姿を人の眼にさらすのも、けっして意味がないことではないのではないか、というところから引き受けた番組出演だったのだから、この程度でも、甘んじてよしとすべきでしょうか?

 ともあれ、とてもよい体験をさせてもらいました。

1999年07月30日