にわか歌詠み

障害者自立支援法施行

穏やかな春の日なるに今日よりは身を剥ぎつくす法施行さる/納得のゆく説明も避けしまま問答無用と年度(とし)は明けたり/わが頸椎(くび)の手術の痕も癒えざるに問答無用と悪法はゆく/寝返りにひとの手足を借りるとも時間いくらと国の決めをり/記者ら最早(はや)小粒になりぬ真相に敢へて踏み込む剛胆なきや/財界の益と国とはひとつなり焦り求めむその行く先を/政官財内の思惑まちまちにひた走るらむ我が利の確保/税・保険かかわりなきが顔をしていかにせむとす音なき民は/施行日を前にしつつも未だなほ決まらぬことのあまりに多し/検討の結果を知らむと施行日の迫りし折も交渉をもつ/わが為にのみ立ち上げし事業所を措きて何処(いづこ)や引き受けらるる/立ちあげし自前の事業所その補助は俄(にはか)に一割五分も減じぬ/算定の根拠を問はれ机上なる表の数字を按分する君

穏やかな春の日なるに今日よりは身を剥ぎつくす法施行さる/納得のゆく説明も避けしまま問答無用と年度(とし)は明けたり/わが頸椎(くび)の手術の痕も癒えざるに問答無用と悪法はゆく/寝返りにひとの手足を借りるとも時間いくらと国の決めをり/記者ら最早(はや)小粒になりぬ真相に敢へて踏み込む剛胆なきや/財界の益と国とはひとつなり焦り求めむその行く先を/政官財内の思惑まちまちにひた走るらむ我が利の確保/税・保険かかわりなきが顔をしていかにせむとす音なき民は/施行日を前にしつつも未だなほ決まらぬことのあまりに多し/検討の結果を知らむと施行日の迫りし折も交渉をもつ/わが為にのみ立ち上げし事業所を措きて何処(いづこ)や引き受けらるる/立ちあげし自前の事業所その補助は俄(にはか)に一割五分も減じぬ/算定の根拠を問はれ机上なる表の数字を按分する君

用意せる説明のみをくりかへし問ひに応へずやり過ごす君/小ざかしき保身のみにてはじき出すつましきが上(へ)のつましき数字/エリートの道のみを来し彼らなれ実生活を毫も想へず/従順に日々の仕事をくりかへすこの上にありかのホロコーストも/顔もなき鉛の兵隊行き行きて何方(いづち)に向くやその銃口(ほこさき)は/舵取りの誰(た)ぞやそれさへ分かぬまま波の間に間に沈みゆく日本(くに)