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今年もえんとこよろしく!!
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おめでとう
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『いかさまいかつり』について

泉田師匠の批評

 はじめの2行はいいですね。ただちょっと無難かなと言う感じもします。遠藤さんならもう少しはじけてもよかったかな・・・といった感じ。
 私が気に入っている部分は「いかつかれるかい」というところですね。いかさまいかつりに尋ねる風で言葉が進行していますが、実は「いか」をひっくり返して使用するという言葉遊ぴ5段から用いる高度なテクニック。いや〜、脱帽しました。・・・だんだん書いていて馬鹿らしくなってきたので・・・この位にしておきましょう。
 いかつりぶねをおきにみるのあたりは雄大な自然が思い浮かぴます。ここは遠藤さんの知性の見せ所・・・というやつでしょうか?でもやっぱり遠藤さんが1人で考えただけあって、いい出来です。師匠の私としてもまだまだ甘いなあ・・・という気がします。ともあれ、完成おめでとうございまーす。

 1月にはいって、一段と寒さがましてきましたが、皆さん、いかがおすごしでしょうか。学生はテスト、社会人は仕事始めに新年会・・・とまぁ、それぞれにいそがしい毎日をおすごしとは思いますが、体には気をつけて、そして、暇があったら、映画「奈緒ちゃん」の宣伝をしましょう。
 ということで、チラシとチケット、どうでしたか? 台所のきびしいえんとこで、あれだけのものをつくりあげた、賀内さん、すごいなぁー。時間的にも、きびしかったと思うけれど、最後まであきらめずにがんばったあなたには脱帽します。ごくろうさまでした。みなさん、賀内さんの全身全霊がこもったチラシとチケット、有効に活用しようね。
 それでは、現在「奈緒ちゃん」を担当している大場くんから、進行具合について報告してもらいましょう。

大場 岳彦

 とりあえず中間報告いたします。昨年の12月、皆さんのところへチケットとチラシを送らせてもらいました。返送されてきたはがきによると、今のところ(1月5日現在)、チケットの買い取りは24枚、預かりは35枚となっています。400〜500席は前売りで確保したいと思っているので、皆さんこれからもどんどん周りの人に売りつけてくださいね。遠藤さんのところに連絡してくれれば、チケットもチラシもいくらでもお送りしますから。
 年も明けたので、これからいよいよえんとこ以外のー般の人たちへ宣伝活動を始めるつもりです。とりあえず、世田谷区報に掲載してもらうように手紙を出しました。この他に、「ぴあ」やいろいろなタウン情報誌みたいなのにも載せられたらいいなと思っています。さらに、遠藤さんちの近所の、小劇場・喫茶店・小中学校にチラシを置かせてもらったり、いろいろな地域活動をしている団体のところへいってチラシを配ってチケットを買ってもらったり、新聞に取材にきてもらったりしようと思っています。でも実際のところ、どんなことをするかは未定です。行き当たりばったりでやっていくつもりです。なにかいい広告媒体があったら教えてください。ほんと、お願いします。例えば新聞記者に知り合いのいる人いませんか? 載せてくれそうな情報誌を知ってる人いませんか?

 最後に、お知らせとお願いです。
・12月に郵送したはがき、なるべく早く返送してください。返送期限を1月31日とします。
・チケットを買い取ってくれた人、なるべく早く入金してください。入金先は、前のえんとこ通信にも載ってたけど、一部補足してもう一度書いておきます。

 上映会には午前の部(10:15〜)と午後の部(13:30〜)があります。チケットを売るときは、午前か午後かをはっきりさせてください。もう売ってしまった人も、お手数ですがその人が午前にくるか午後くるかを聞いて連絡してください。
 たぶん午後の部の方に人が多く来ると思うので、親しい人にはなるべく午前を勧めてください。
 ※チケットは、入金がすんでいたら◇を塗りつぶすのを忘れないでください。

 (日)→(土)を訂正するためのシールがほしい人は連絡してください。
 「チケットは売れないけれど、チラシなら配るあてがある」という人。チラシを送ります。連絡してください。また、2月に入ったら、近所の家々へ、ポスティングをする予定なので、協力したいという方も是非ご一報ください。


 最後になりましたが、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 


 前号で、新しく(介助者探しの)電話当番をしてくれる人を募集しましたが、ただ『募集』と書いただけでは、内容もわからないし、協力のしようがないですよね。そこで和田さんに、そのノウハウと、今までの経験から得た解決策をまとめてもらいました。

  電話かけ当番を公募します  

介助者探しについて

わだあきこ

 電話かけ当番をやる前の私は、えんとことの関わりは介助に来る以外、ほとんどありませんでした。遠藤さんの「役に立ちたい」と思ってはいても入り込めないものを感じていたから・・・。でも、やり始めるようになると遠藤さんと仲良くなれたし、これをきっかけに「顔を売っとこ!」と飲み会も出るようになって友達もできました。伊豆に行ったときも最高に楽しかったし・・・。だから、電話かけをやって私本当によかったなと思ってます。
 もっといろんな人が関わることが出来たら、これをきっかけに遠藤さんとの関係ばかりでなく、介助者同士の横の関係も広がって、楽しくなると思うんです。
 確かに負担なることもあって・・・。でもそれを少しずつでも軽減できるようにしたいし、しなきゃと思ってます。(これには1つ提案があるので、後ほど詳しく書きます。)

◇電話かけ当番の内容
1、2週間交代を原則とする
 原則とするので、当番同士で都合をあわせられれぱ、何日でもかまわないが、2週間ないと状況が飲み込めないうちに終わってしまうことがある。
2、せめて一週間から10日後までは介助者を決めておくようにする
 1週間先くらいまで出来る限り決めるようにし、前々日で決まらなかったら遠藤さんに報告する。
3、電話かけの介助料について
 かける時間帯は夜9時半頃から11時ぐらいまでで、実際かけてる時間は30分ぐらいがほとんどなので、30分(200円)x日数とする。
4、携帯電話を使う(まだ未定だが・・・)
 遠藤さん家から電話をかける以外は携帯でかけるようにする。
 ※長電話するときは、別の電話にしてね。

◇電話かけ当番のIMPORTANT P0INT
1、名簿の管理
 名簿が介助者探しの目的以外で使われることのないよう管理をきちんとする。
2、電話かけ当番同士の伝達
 「入れない」と言った介助者に何度も電話してしまうことのないように、当番から次の当番へ情報を伝達する。
3、電話かけの前後に遠藤さんに確認・報告
 これから電話をかけると言うときにどこの時間帯があいているか確認し、入れる介助者が決まったら報告し、情報を絶えずえんとこに集中させる。

◇電話かけでの介助依頼するときのコツ
 電話かけノ―トを作る:ホワイトボードと同じ日程表を作り、誰がいつ、何時に入っているかを把握し、また、自分が何月何日に誰に電話をしたかや、かけた人についての情報を書いておくと、遠藤さんヘの報告や、次の当番への伝達がしやすく、「入れない」と言っている介助者に何度もかけることがない。
 ※かける日程を見て配分を考えること。
1、依頼する際に介助の状況を伝える
 「何月何日の何時から何時まで何人かけたけど見つからない」と遠慮せずに介助の状況をできるだけ具体的に伝える。
2、介助に入ってくれるかどうかは相手の決断にまかせる
3、その時間帯がダメな場合でも、先の都合や、今の相手の状況をきいておく

 3つの絶妙なバランスが結構難しいけどそれがうでの見せどころ

  ◇電話かけ当番の負担軽減のために協力してほしいこと
1、次に入れる日を記入して!
 これが1番ですねえ。
2、介助に入れる予定を教えて!(これが最初に書いた提案です。)
 机の上にファイルノートを用意しようと思います。それに2ヶ月分の予定を記入してもらえれば、それをもとに電話をかけることが出来ます。
 ※1 もし、「私は〇曜日に入れる」という人がいれば、当番に教えてください。何人かいればその中で交代でやれるし、また、当番が電話かけをしなくてもそのメンバー同士で決められます。遠藤さんの介助に入ってる人がそのメンバーに電話をかけることもできるのです。
 ※2 何人か集まれば、1ヶ月位を単位に表をつくって壁に貼っておこうと思います。そうすればメンバーが誰だかわかって連絡を取り合えるし、遠藤さんの介助に入っている人が、その表を見て電話をかけられると思います。

◇さいごに
 介助者探しは、当面は電話かけ当番がメインになりますが、少しずつでもいい方向に行ければと思います。


 ホワイトボード(誰が介助に入るかの日程表)に“区との交渉”と書いてあることがあります。書いてあるのは知っていても、その内容まで把握している人は少ないのではないでしょうか。
 11月7日に行われた交渉は、えんとこに深く関係しているので、これを機に、みんなも知ってもらって、問題意識を高めていけたら・・・などと考え、ここに紹介することにしました。
内容・・・  8月13日に世田谷区区長に向けて提出された、『重度障害者』が地域で安心した生活をするために『介助保障』を求める要望書に記載された、次の項目について話し合われました。
1 推薦へルバーの時間枠の拡大(3時間で毎日→6時間で毎日)
2 正職へルパー15名の増員(うち男性10名)
3 【ボランティア休暇制度】を世田谷区職員にも!
4 福祉施設職員に出されている【住宅家賃補助制度】を私たち介助オも受けられるよう
5 へルバーの【ふれあい公社】ヘの委託に関する問題

 この中で1と4は、へルバー中尾のために遠藤さんが提案したものです。(詳しくは下記参照)それではそれぞれの詳しい内容について、交渉にも参加している、『佐野雄介君と共に地域で生きる道をきりひらく会』が発行する会報から、抜き書きしてみます。

◇1について
 この春から始まった推薦へルパー制度は自分の介助者を区に登録して、区派遺のへルパー扱いにして介助料を受け取る仕組みで、時間給¥1430で毎日3時間認められています。それを6時間に拡大してほしいという要求は、財源難を理由に認めない。「区は24時間の介助保障の必要性は認め、拡大を約束したはず。24時間他人介助者を入れて生活する我々のことを真剣に考えているのか! 6時間に拡大したところでどれだけの財政負担だというのか。」激しい追及の結果推進室長みづから「この問題は保留として12月になってから改めて回答します。」と返答し事実上の「白紙撤回」へ。

◇2について
 この問題は推薦へルパーをもてない人たちにとってとりわけ死活問題です。人の派遣と介助料の支給と両者ー体となって初めてのへルパー制度です。しかし区は公務員定数削減(人件費抑制)の方針のもと毎年2、3名は増やしても基本的に「委託によるへルバー制度拡大」の方針です。
 今回も「最大限努力」の形通りの回答しかありませんでした。しかしこの数年来の数名の増員さえ私たちの強い要求があってこそ、というのも事実です。それに男性へルバーの確保は同性介助の原則からして重要です。採用の段階で男性確保をするようさらに踏み込んで迫って行かなくてはなりません。

◇3について
 国家公務員には【ボランティア有給休暇制度】が実施される見通しです。それを世田谷区(地方公務員)でも実施してほしいという要求です。行政の一つの社会的責任として制度化してほしいものですが、区の回答は、「あれは国家公務員レべルの問題。我々としては今は考えていない。やるとしても23区そろわなければ世田谷区だけでは出来ない」と言う素っ気ない返事でした。
 全く熱意が感じられません。

◇4について
 現在世田谷で区の福祉施設で働く職員には家賃の補助制度があります。これは住宅費の高い世田谷に少しでも多くの人材を確保するためです。この制度を拡大して世田谷で『障害者』の介助に入っている人にも同じ補助が受けられるようにと言う要求です。特に介助で主な収入をえている人は区の職員と同じ扱いでいいはずです。ある人は週5日間毎日横浜から通っているのです。家賃が高くて世田谷には住めないからと言います(へルバー中尾のことですよ)。これについて区の回答は「区の施設で働く職員が対象、と言うことに制度上なっているから、無理です」とただ一言。何のためにあなた方はそこにいるの? と言いたくなります。しかし最後の5番目の問題を取り上げるため、3と4はこれ以上の交渉は先送りとなりました。

◇5について
 区はこの春からへルバー派遣事業を【ふれあい公社】ヘ委託し始めました。私たちは『委託』そのものに基本的に反対です。それは公的責任の放棄とならざるを得ないからです。その立場から区から提出された資料に基づいて委託内容を具体的に明らかにすることから始めました。
 財団法人【ふれあい公社】は区が1OO%出資している有料介護派遣センターです。これまでは全員が契約へルバーのため家庭の主婦が中心で高齢者の家事援助のみで『障害者』まではやっていませんでした。私たちの仲間も断られています。
 そこヘ今年度1億5千5百万の委託です。15名の常勤へルバーとそのほかは15O名の『契約へルパー』です。契約へルバーというのは登録しておいて自分の出来るとき、そして【公社】から声がかかったときのみ働くというもので、安定した『派遣制度』にはなりえません。そしてそのようなことが可能な人たちは限られてきて若い男性達はまず不可能です。事実11月段階でも常勤、契約を含めて男性は一人もいないということが明らかになりました。
 また一番重要な役割を果たすコーディネーター(これは利用者の状況を具体的に聞いてその人には誰を派遣するのが一番いいか、どのような介助が必要か判断する非常に重要な仕事です。)は、従来の【公社】の人間がやっていると言うことです。これまで障害者の派遣コーディネーターはしたことがない人たちです。
 更に【公社】からの他の民間ヘの『再委託』を認める契約内容になっているなど多くの問題点を持っています。具体的な追及は今後になります。
 最後に、この委託は我々にも全く知らされず『密室』の中で行われたもので以下のような抗議文を提出しました。今後どのように私たちの意見をり入れさせていくか、そのためのルールづくりを約束させました。

 へルパーの【ふれあい公社】への委託決定が『密室』の中で行われたことに強く抗議します。

今後、私たちの意見を反映させるルールづくりを!

 この委託の件については私たちは何一つ知らされず密室の中で決められてしまいました。歴代の室長は「検討していく過程の中で中間報告し、みなさんの意見をお聞きする」という約束を何度もしていたにもかかわらず。私たちは介助を受ける当事者です。全く理解しがたいことです。まずこの点について室長の釈明を求めます。このような重大な問題でロ先だけの約束が続くとすべての信頼関係が崩れます。このことは本当に重大な問題と受けとめています。
 先日の事務折衝の折りにもこの点をただしたところ、重要な政策決定については―般的に「議会の決定の前にははなせない」、「労組との合意が終わる前には言えない」というような返答でした。だとしたら、私たち当事者がその説明を受けるのは100%決定した後でその報告を受けるだけということになり、私たち当事者の意見は何ら反映されず、活かされないことになります。区は様々な施策の中に区民の声を取り入れていく『区民参加』の区政をうたっていますが、この『公的介助保障』の課題において最も基本になる当事者の声を聞かずして何が『区民参加』ですか。  私たちは今後『障害者』の介助保障に関わる重要な施策の決定(開始、変更、廃止)については私たち当事者にその案を示し意見を求めるという明確な確認を求めます。そのための具体的なルールづくりを行うこと。以上要求します。今年中にその具体案を示してください。

1996.11.7  交渉参加者一同

 私は交渉の当日たまたま介助に入っていたので、遠藤さんのそばで、その様子を少しの間見学してたのですが、区との交渉が、こんなに身近な問題を取り上げていたなんて思ってもいませんでした。(へルバー中尾にとっては、身近どころか、自分のことだものね。)自分たちでは解決しきれない問題を、区が直接聞く場があるなんて、こんな機会滅多にあることじゃありません。上記の抜き書きからもわかるように、意見を受け入れてもらうことは難しいかもしれないけれど、でも、「世の中にはこんな人間もいて、こんなこと考えているのよ」ってのを聞いてもらえるだけでもすごい成果だと思いました、遠藤さんが言うには、えんとこの中で解決しきれない問題(たとえば介助者不足)も今の福祉事務所長ならば、解決までは行かなくても、話しは聞いてくれるらしい。(もちろん考えてもくれるのでしょう)。行政って私たちのためにあるのだもの、活用しなきゃね。特に地方行政は、もっと身近でよいはずです。
 そう考えると、交渉がなかなか先ヘ進まないのは、役人の問題意識の低さももちろんあるけれど、私たちのような人間が、自分自身の行政への影響力の大きさに気付いていないことも原因なのかもしれません。
 今回遠藤さんの掲げた提案の大切さは、これを読んでいる人たちはわかっているはずです。それをちりも積もれば・・・で、みんながそれを声にしたなら、状況も変わるのではないでしょうか。

(中間)

 区との交渉の場は、約20年ほど前に、障書を持った人たちが座り込みまでしてつくらせたものです。現在の介助料や、推薦ヘルパーの制度などは、確かにその揚でのやりとりの成果です。しかし役所には異動があります。そのたぴに事実上また0からのやり直しです。数年ごとに、これが操り返されます。
 今の役所を前提とする限り、向こうから何かをやってくれるとはとても思えない。でも、役所の組織といえども役人ひとり一人が動かしていることには間違いありません。ありのままのいのちをいかしあって生きる輪の中に、役人たちのひとり一人も加えてゆく。・・・これしかないと今にぼくは考えています。いずれにせよ、どんな場でも生かせる場があれば生かしてゆくことは必要でしょう。(遠藤)


 ケア生活くらぶの遠藤滋からの呼びかけ。
 西伊豆松崎のわがみかん山には、現在、小さなプレハブの小屋が建っています。しかし、これは本来整地作業や甘夏の収穫などのためにとりあえずたてたもので、雨露がしのげ、逗留中に最低限の生活ができれば、という程度のものでしかありません。
 一年の多くをそこで暮らしている白砂さん夫婦にとっては、そのわりに結果的には驚くほど文化的な環境が整えられてきているとは言えますが、それだけに、たとえばぼくがみんなと遊びに行ったりしようとすると、非常に狭いし、動きにくい。まして他の人にとっては、気軽にいって滞在するには何となく窮屈なものになってしまいます。
 そこで提案。
 新しく本格的な宿泊棟を建てるために、いっしよに募金活動をはじめませんか? 新しい宿泊棟は、車椅子やストレッチャーでも自由に出入りできるものにし、いながらにして周りの風景を楽しめるようなものにすると同時に、屋根には太陽熱発電の設備を備えたり、トイレも水洗式で何段かにわたって浄化槽をつくり、発酵しきったものを肥料として使えるようにするなど、考えられる限りの工夫をこらしたものにしたいのです。
 さらにそれを、温泉の試掘調査とセットにして考えたい。なかなか夢のある提案でしょう? ちなみに、このみかん山のあるところは古い火山の一角で、直線距離にして4キロ前後西にあたる海岸沿いには、松崎、岩地、石部、雲見など、いくつもの温泉が並んでいます。さらに一山越えて6キロほど北側の山中には、大沢温泉もあります。
 現在、ケア生活くらぶでは、都内での生活拠点としての共同集合住宅「ケア生活館」の建設を構想しています。そのための住宅、公共建造物などの調査も、まずはこの“いのちの森”での宿泊棟を建てるために、進めてもいい。建てるのが山なので、平地ではその知恵がますますしっかりと生かせるかもしれません。募金と同時に、必要な専門知識や技術を持った人材もそろえたい。 ただ、その前提として、山でいま行っている整地作業を、早急に進めておく必要があります。敷地内の小さな谷をうめる作業です。白砂さんの地道な作業で、当初平面になおして1848m2あった谷が、今は1250m2に狭まっています。山を削りながら動かした土の量は約2800m2。もうひとり人手があれば、機材も交代で動かすことができ、格段のスピードアップも可能でしょう。協力してもよいという人があれば、ぜひよろしくお願いします。
 なお、募金の目標額は、どんな建物にするかによっても違ってくるし、どこまで自分たちでやり、どこまで業者に任せるかによっても変わってきます。呼びかけのチラシをつくるときには、最低限の材料費などを目安にして、さしあたっての目標額を示す必要がでてくるとは思いますが、情報を持っている方はぜひ知らせてください。今はとりあえずここまでを提案しておきます。これは、現在ケア生活くらぶの会員であるなしに関わらず、全ての人たちへの提案です。
 ケア生活くらぶは、会員制になっています。前の号の「生かしあラ関係の上に」の中で入会のおすすめのようなことも書きましたが、その場合、年会費が3千円。そのほかに、現在進めている二つのこと(西伊豆での交流農場づくりと都内でのケアを前提としたモデル共同集合住宅づくり)等を実現するために、会員は基金として一ロ24万円を拠出することになっています。  いま造成中の、とりあえずは甘夏のミカン畑となっている2880坪(9504m2)の土地、重機などの機材、それにプレハプなどにかかった計2千万円を越える金額は、白砂と遠藤が共同で出資しました。でも、これはいつまでも個人の所有のままにしておくのではなく、早い時期に法人化し、そこで管理したい。  もし、拠出全が入会したい人の気がかりになっているなら、事情に応じて猶予や免除の規定もありますので、ご心配なく。遠慮なくご相談ください。  なお、さしあたって今いる場所でできる仕事としては、モデル集合共同任宅の建設のために、数人ずつのチームで調査隊を組んで、現在の住宅や公共建造物を調べてまわることがあります。