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  第39号
1996年3月15日発行

さあ、そろそろ行くか!
やいたいことの入り口に、やっとたどりつきました

 寝たきりになり、生活の前提が一変してしまってからはや4年あまり。その間介助者が激減した時期をなんとかくぐりぬけ、過去の清算も終えて、去年決意して引っ越しを敢行してからもうすぐ1年になります。
 古い書類や資料の整理はともかくとして、家の中の整備も終わり、浴室のリフトや新しい車椅子など、生活の道具立ても整いました。そろそろ「やっておきたいこと」をただかたづけてゆくだけの生活から、「本当にやりたいこと」をやってゆく生活に入れそうです。
 ケア生活くらぶで行う家屋や公共建造物についての調査の呼びかけのチラシはすでににつくりました。
 でも、だからといってすぐに自分が個人的に書きたかったもの(小説や論述)を書くことに専念できるわけではありません。まず、調査活動などケア生活くらぶ東京連絡所としての仕事がいつでも始められる態勢を整えておいてから、次にそれを始めたいのです。例年どおり、介助者探しのポスターやチラシもつくります。
 伊豆の甘夏を使った新しい製品の開発も、できたらやってみたい。これはイベントにしても面白いかも知れません。
 やはり「やっておきたいこと」をこなしながら、「本当にやりたいこと」をひとつひとつやってゆくことになるのでしよう。

お願いしておきたいこと
 最善ではなくとも、より生活しやすい拠点を獲得したわけですから、それを最大限に生かして生活してゆくことは大切なことです。そうでないと、この生活空間の持つ限界も具体的にははっきりしてきません。そのための工夫を、共に心がけていってほしいのです。
 もうひとつ。ぼくなりの仕方でこの冷たい都会に、人づきあいをつくってゆきたいのです。いわば新しい形での地域社会の創造。
 大きな構想も足元の小さな第一歩から、というわけで、さしあたってお願いしたいこと。それはこのマンション内で誰かにであったら、かるくあいさつをしておいてほしい、ということです。
 初めのうちは相手の方が戸惑うかも知れない。でも、あいさつをされて悪い気のする人はいません。そのうち向こうから声をかけてくるようになったらしめたものです。特に管理人との関係は大切にしておきたい。ぼく自身がじかに顔を合わせることが少ないだけに、これについてはぜひともよろしくお願いします。
 次の段階のことはまた考えます。何かイベントを企画して、それに参加をよびかける等・・・。少なくとも、下においてあるストレッチャーをまた「目障りだ」などと文句をいう住人を出さないように、先に積極的に「生かしあう関係」を示し、現実のものにしていってしまいたいのです。そういうぼくの心意気を汲んで、くれぐれもよろしく!

来年度の介助制度とそれをどう使うかについて
 前の号で前提にしていたことは、やはり「とらぬ狸の皮算用」でした。
 例えば現在の介助者グループの介助料の主な財源である「重度脳性マヒ者等介護人派遣料」は、四月から月額にして40,896円増額される可能性があると書きましたが、これは18,780円の増額にとどまりました。
 肝心の「推薦へルパー制度」は、制度そのものは導入されましたが、少なくとも四月の時点では週5回まで。2回の回数増は実現しませんでした。年度途中で増える可能性はありますが、とりあえず金額に換算して月に96,579円です。
 というわけで、当てがはずれたことは確かですが、ぼくとしてはやはり“今”にかけたい。だらだらと成りゆきまかせにはしたくないのです。役所との交渉の結果にふりまわされてばかりはいられない。
 そこで結論です。
 推薦ヘルパー制度を主な財源にして、ぼくの専従介助者を募集します。
 条件については下記のとおりです。なお、これを考えるにあたっては、年度途中での回数増の可能性が織り込んであります。それに、国と区からでている2つの手当の合計、42,730円(これは本来は介助料ではなく、生活費の補助)を加え、なおぼくの年金収入からとりあえず補います。これは制度が実現した時点で、解消。それに、区に、未認可の作業所の職員などに支給される3万円までの家賃補助の制度が適用できないかという要求もだして交渉中です。
 必ずしも四月からということにこだわらず、これを引き受けてくれる人が現れて、契約が成立するまでは、いまのまま、役所の公務員へルパーと登録ヘルパーの並行派遣を受けることにします。登録ヘルパーだけをぼくの推薦にすることも考えています。
 他の介助者については、今までどおり。介助料も、時間あたり400円を維持します。

専従介助者募集
主旨 単にウィークデーの介助者を探すのが困難だという消極的な理由からではなく、個人的な意味でも、また社会的な意味でも、自分のいのちをもっともっと生かしたいという積極的な理由で、専従の介助者を募集します。ずっとやりたいと思ってきたことを、いまこそやりたいのです。そのための、介助の保障。
時間 毎週月曜〜金曜の9時〜17時
内容 日常生活に必要な介助・簡単なリハビリの援助・ワープロうちなどの筆記や簡単な事務作業(さしあたって、必要な時にはケア生活くらぶ関係の業務を代行してもらうこともあります)
金銭的保障 月145,000円(手取り) ただし6月と12月には謝礼として別に1.5倍程度を加算します。交通費や食費については他の介助者と同じ扱いとします。
 これはいわゆる給料と考えてもらってもかまいません。ただ、お互いに生かしあうのが前提ですから、それを介して自らの手でそれぞれの可能性をひらきあうきっかけにしたい。そのための精一杯の生活保障と理解しておいてください。
 別に、家賃の助成の件については、区と交渉中です。メドは立ちませんが、必要なら相談しあいましょう。
契約 年度ごとに更新。ただし年度途中で解消の必要が生じた場合には、引き継ぐ人を見つける必要性等をも踏まえ、当事者間での話し合いにより決めます。
 なお、専従介助者には、推薦へルパーとして区に登録してもらいます。希望として、実際にはできるだけ一人の人に引き受けてほしいのですが、曜日を決めて二人で分担してもらってもかまいません。いずれにせよ、何かあった場合の補助要員としてもう一人、計3名ほどの人を推薦登録したいと思っています。これは税金対策でもあります。
 介護料への課税の問題についても、区と交渉中なのです。

遠藤 滋


続・介助者探しをお手伝いしてます

和田亜希子

 電話かけを始めた頃は、たいして苦とも思わず、ほぼ毎日かけてました。最近は、次に来る予定をいれてくれる人が多くなってきて、電話をするのも週1〜2回になりました。でも、いちどかけはじめると、1時間くらいかかって、「大変だな。面倒だな」と思うこともありました。特に断られたりすると、ふられたような気分になって落ちこんでしまいます。
 私が思ったのは、「よく一人でやってたな、よくやってこれてたな」ということです。遠藤さんの話すスピードで、その人にかけるのが久しぶりだったりすると、「どーしてる?」などという言葉から始まり、話が終わるのに20分くらいかかってしまいます。私がかけると、だいたい5分以内で終わります。そうすると、私の4倍以上かかっていることになります。
 この状態では、かける件数も限られるし、夜は食事が6時から9時頃、たまに1O時近くまでかかることもあるし、歯磨きに30分以上、ストレッチに30分くらい。11時までに終わらせるのは大変なことです。これが終わってから電話すると遅いし、途中ですると、11時までに終わらせるのは無理でしょう。
 何故「11時」かというと、眠る目標を「1時頃」にしているからなんです。お酒を飲みながら、リラックスして眠るまで2時間くらいかかって、1時に眠るためには、11時までに終わってないといけないのです。
 現在は、2、3時に眠るのが当たり前になってるけど、それは、介助者としゃべって遅くなるというだけでなく、12時になっても、やることが終わってないからなんだそうです。
 電話かけをしなくても、1時に眠れてないんですよねェ。
 遠藤さんから直接電話をもらいたいという方がいらっしゃるかもしれませんが、遠藤さんがかけようと思っても、この状況から考えるときびしいものがあります。

 遠藤さんが生きていく上で、もっと生きやすい方法ってあるんじゃないでしょうか。この状態は、遠藤さん個人の問題だけではないと思うんです。こういうことは、行政に保障を求めるのも必要なのかもしれないけど、私が思うに、その前に身近にいる人がもっと目を向けて助けあったり、生かしあったりできる関係を自分でつくっていく前提がないと、本当の解決にはならないと思うんです。
 例えば、家が火事になったとき、消防車がくるの待ってるより、目の前の人を助けるでしょ。こういうのって、自然の姿だと思います。
 隣に住んでいるのが誰なのか分からないような時代だけれど、心をもっとお互いかよわせることが大切だと思います。
 遠藤さんに限らず、人は温かい支えがあれば、いろいろな可能性や能力を十分に発揮することができると思います。べッドの上でだって、人生を輝かせることができると思います。


ここに介助にくるみなさんへ

イサミ ケンスケ

 いいかげん、ボランティアだの介助者だのという言葉を使うのはやめにしませんか?
 「生活者」だの「共同生活者」なんて言葉の方が適当だと思うのです。
 ここで生活しているのは遠藤さんだけではありません。「介助者」だってここで生活しているのです。
 個々人は、確かに時間で変わります。しかし、ここにいる時間、介助者はここで生活しているのです。
 「介助者ぬきではなりたたない一人暮らしのベッド生活」このフレーズをよく考えて下さい。あなたも私も、ここでは同じ生活者なのです。

(介助者ノートより)


卒業を祝う集い
 今年は卒業学年の人がメチャクチャ多い。おかげで介助の人探しもいつになく難渋を極めています。
 それはともかくとして、めでたいことはめでたいこと。下記の要領で卒業をお祝いする集いを開きたいと思います。まちがわないでください、「お別れ会」ではありませんよ!
 新しい仕事を目前にして、それどころではないという人もあるかも知れませんが、ぜひご参加をお願いします。
日時  1996年3月30日(土)午後4時〜9時
場所  遠藤宅
内容  考えておいて下さい。飲食物持ち寄り大歓迎。差し入れも大歓迎

(遠藤滋&介助者グループ)

 

ついでにお花見会
花の下で、酒でも飲んで踊りませんか? これもついでに呼びかけておきます。
日時  1996年4月7日(日)午後1時より
場所  羽根木公園野球場横(変更の可能性あり)
12時に遠藤宅に集合 雨天の場合は何か別のことを考えましょう


ことばあそびうた選集その3  作・遠藤 滋
 というよりは単なるだじゃれうただね。質が落ちてきたね。

あじ

あじあのあじさし
あじをくう
あじわいぶかく
あじをくう

あじわえば
あじはやっぱり
あじなあじ

 

たら

あたらしい
たらをやいたら
たらたらと
しょうゆをたらし
たらふくたべて

あたらだらだら
ねていたら
たらいのような
らたいとなった

あらにくたらしや

 

ケア生活くらぶ『いのちの杜』農場
完熟甘夏
(無農薬・有機自然栽培)の産地直送便

 わたしたちが、伊豆の松崎町に2880坪の土地を確保して、はや6年。この土地は現在甘夏のみかん山で、この甘夏を今年も4月から6月にかけて販売(産地直送=10Kg箱入で送料共3,500円)いたします。また、甘夏のみかん狩りも歓迎します。甘夏は無農薬栽培です。マーマレードを作って食べても安心して楽しめます。
    作り方の一例・皮は白い部分もそのままに千切りにして1〜2度ゆでこぼす。実は袋をむき、ゆでこぼした皮と実を一緒にして砂糖で煮詰めると出来上がりです。ぜひご賞味ください。
 わたしたちは、都会に「ケアしあうことを前提に生活する立場から『共同住宅』を造る」ことを柱に、会として会員の募集を呼びかけるとともに、伊豆の農場を、車いすで生活している人も遊べる空間として、工房(焼物・木工・染物など)や農場(畑。果樹。動物の飼育)、生活・宿泊棟、図書室やリサイクル室などを設けるベく平地を開きながら作業しています。伊豆へ行って作業に参加してくださる方も歓迎。
甘夏みかんのみ 10Kg箱で送料共3,500円
甘夏みかんのみ 15Kg箱で送料共4,500円
 希望する方に5月初旬まで筍(たけのこ)入りで発送いたします。
他に伊豆の   干し椎茸100g入り600円増
伊豆仕込みの  手前味噌 1Kg入り600円増

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